EDo-mae Recordings レコーディングスタジオ

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音楽は走ってるから録音しよう。

 昨日のブログでは

「音楽は走っている」

と、書きました。


それはレコーディングスタジオでの演奏のテンションは常に移ろう、という意味ではありましたが、実はもっと大きなスパンでも走ってると言えます。


例えば、ただのリスナーであった人がなんかのバンドやミュージシャンのyoutubeとかに衝撃を受けてものすごく「うおードラム始めたーい!いますぐドラム買いたい!!」「ギターだ!時代はギター。ギター欲しい!いますぐやりたいーーー!」。て思ったとしますね。いわゆる初期衝動。


これってある意味そのミュージシャン(それをきっかけにその楽器を始めるとしたら)は全速力で走ってる瞬間なわけです。(笑)


パンクバンドとか高校生バンドてのは、この初期衝動的な「佇まい」「様子や雰囲気」がとても大事で素敵だったりするわけですね。


「うわー、演奏はズレズレだしたまに、間違ってるし。。。

けどなんかすげえかっこえええ!」


極端ですが「この、高校生にしか出せないような純粋な感じ。初めて同級生のあの女子とデートするみたいなテンション感。あの初キスの初◯◯◯のドキドキ感」


みたいなものが、パンクや高校生の音楽だけに限らずどの世代やどんな経験のあるミュージシャンにも、人生にはその都度あるはずなんですよ。極端な話し。それはなんのジャンルでも関係なく。


それは、そういうシーンというのはそのミュージシャンが「走ってる」からだと思うんです。


つまり、


よく、レコーディングするにはまだまだ経験が浅いので。。。レコーディングするほど上手くないので。。。


バンド結成したばっかだからもうすこしまとまったら。。。


というのはもったいない!

ってことなんですよ。


実はその未完成で不完全な「走ってる」状態こそレコーディングに残すべき音楽的な一瞬。上手く言えないけど、今はわからないかもしれないけど、何年何十年経った時に「残っててよかったこの写真」「懐かしい」「この時代があったからこそ今の自分の演奏や地位がある」

と、思えるわけだし、それは「そん時しか録音できなかった」尊い音楽なわけです。その下手だけど全力疾走してる様子をレコーディングする経験というのは、死ぬ程財産になるというのだけは言っておきましょう!


だから、録れ!録ろう!録るべきだ!


しかもなるべく同時録音で。

いや、初めてのレコーディングほど同時でやるべきです。

一生に一回しかないチャンスとシーンを濁らせてはいけない。。。


別々に録れば録音のクオリティが上がるかどうかはまったく違う話しであって。(これは蛇足でした(笑))