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レコーディングでの生ドラムサウンドの大切さをもっと認識しよう!

先日レコーディングに来たトラックメイカーさんが言ってらしたんだけど、トラックメイキングにおいて「どんだけ頑張ってもキックが向こうに負ける」のだそうだ。使用機材や方法論は同じでも。

これは僕も常日頃思っている、「ドラムサウンドが常に向こうに負けてるなー」という印象とリンクするものです。

ま、勝ち負けではないんだけど!

はっきりいってマイクやマイクプリ等の機材は向こうに負けてるなんて事は少なくともない。楽器レベルで考えてもパールやヤマハ、TAMAなど日本のドラムは世界を席巻してるわけだから楽器のせいではないはず。

では、なぜそのような音の差が出るのでしょう。
まずは日本の現場ではドラムの音を確信的に(もしくは結果として)悪くしている、というか地味にしてるというのがあります。歌を活かす為です。日本のボーカリスト は「声が弱い、歌が弱い」場合が多く、ドラムサウンドが良すぎたり迫力がありすぎるなどしてドラムに耳が行くようでは曲として成立しなくなる可能性が出できちゃう。だからLOWの少ないドラムサウンドにしてしまう(他のオケも含めて)。まず、一点はそれ。

第二点としては、単純にドラムサウンドに対しての感覚が成熟してないというのが考えられると思います。
アメリカなんかだと特にどんなアマチュアバンドであれドラマーはマイセットをライブに持ち込むらしい。それが当然の日常なんだそうです。(ドラムの売り上げも日本の比ではないと)

日本ではワンマンならともかく、対バン式のライブでのセットの持ち込みや入れ替えなどあんまりやりません。運搬の問題もあるだろうし、さらにライブハウスも嫌がるでしょう。
ライブハウスにしても良いところもあるでしょうが、大方とんでもない状態のセットで金すら取る有様。リハスタしかり(最近の都内のスタジオはかなりいい感じのところが多いですが)。つまり、みんなドラマー含め『ドラムの音をあんまり知らない』んですね。
ドラムの良い音も、音のバリエーションの幅広さや深みも。一つのセット・スネアからいろんな音が出せる事も認識できないでしまっています。


例えばレコーディングで良く感じるのですが、スネアの音の好みの傾向がみな画一的であること。ハイピッチで倍音カンカンでサステインの長い音を好む傾向が”未だに”驚く程高いです。
スネアの音にはドスって音からパスっ、ダッ、スタン、カン、トワーンまで非常に幅広いバリエーションがありますが、カンカンだけが非常に好まれる傾向です。
音には流行りがあるのが解りますし常に目新しくあるべきだとは思わないですが、ちょっともう食傷気味な音の傾向です。(最近はダスっがやっと流行りだ出しましたけど)

欧米のサウンドを見ると一枚のアルバムの中で様々なスネアのトーンに出会う事ができますが、日本のアルバムだとスネアのトーンのバリエーションが非常に少ない気がします。
バンドの場合、曲によってスネアのサウンドがいちいち変化するのはドラマーの個性付けや統一感の面からあまり好まれない側面があるのは承知だけれど、アーティストモノの場合もっと幅広いスネアのトーンバリエーションがあってもいいと思うのは僕だけ?もちろんドラムセット自体のトーンも。

現場プロデュース的にどのドラマーを呼ぶのかとかにも関わってくるけれども、あまりにドラムサウンドの追求に時間が割かれてないような気がするCDが少なくないです。
限られた予算や時間との兼ね合いがあるのは重々承知の上でもあるけれど。

作品の音の質感を大きく左右するドラム、手順的にも始めに収録されるドラムであるからして、そのサウンドは以降にダビングされるウワモノの音を左右すらするはずでしょう。
結局ドラマーもプロデュース側もドラムの音にそこまで「拘ってない」のでしょうか?
特にエンジニアはドラムのマイクセッティングと音決めが早いほど現場では優秀とされる傾向があります。
だからドラムの生音に問題があっても卓を離れず手元のEQやコンプでささっとやってしまう。。。

つまり生音を聴いていない。もしかしたらしたら興味すらない(?)。
これはあり得なくないすか。。。
ブースの行き来すらおっくう?。。。。


また、相手が著名なドラマーであるほどなんとなく音に注文がつけづらい雰囲気があったりもします。ドラマーによってはその音自体がトレードマークである事も多いでしょうし。

しかし、本来ドラムサウンドとはそういう簡単なものではないと思うんです。厳密に言うとドラムサウンドと音楽の関係がそんなに簡単なモノであるはずがない!ということでもあるでしょう。
ドラムサウンドとは、ドラマー自身はもちろん他のパートのミュージシャン、そしてエンジニア等現場にいる人間皆で創り上げるべきものですよ。ドラムチューナーさん含め。

そのぐらいそれは大切で、音楽そのモノを左右するファクターであると僕は思っています。

あらゆるポピュラー楽器の中で最も繊細な音作り(楽器レベルでの)を要求されるドラムに少し無頓着とも言える状況こそ、日本の音楽的成熟が達成されてない事を示唆しているような気がするんです。
(もちろんすごくこだわってる方もたくさんいます。※スタッフが美味しくいただきましたという意味合いぐらいのお断り)
mixでどんだけいじくってもまったく無意味に近いんです。


これは言いすぎになるのでしょうか?

ウィキペディアでみつけたラウドネスの樋口宗孝さんの名言が印象的でした。
「やっぱり樋口が叩くとこうなるな」では終わりたくない。
それはプレイも音もでもあったのだと思う。つねに幅広いサウンドと音楽性を追求するべきと。

みんな『ドラムってこんなもん、こういうもん』と決めつけすぎてないでしょうか。
playスタイルしかり。


最終的に冒頭のトラックメイカーさんは、
「打ち込み的手法でリズムトラックを作成するにしてもやはり、ドラムの音は楽器で生で根本から作らないとやはり向こうには勝てない」とひとりごちていました。


やはり最後は結局そうなります、なりましょう。

ちなみにトラックメイカーさんにはうってつけの生ドラムループ集はこれですよ。リズムを解体し再構築して打ち込みに使うのも、あり!

https://www.edo-mae-recordings.com/edomae-loops/ryo-kanda-trip/

とにかくドラムのことならなんでも僕にまずはご相談してくださいな!冷やかしでもok (笑)

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昨日のメタリカサウンドの補足

 昨日はメタリカのサウンドや演奏がどんなにぶっ飛んでいるか、振り切ってるかを書きました。

 

で、丁度よくドラマーのラーズの

「俺はテクニックには興味がない。

いかにメタリカというバンドのドラマーであるかに拘っている」

というようなインタビューが出て来て(笑)。

 

レコーディングにはテクニックだけでなく、音質や機材のクオリティも如実に関わってくるわけですけども、メタリカがそれを蔑ろにしてるわけではもちろんなく、スタジオやスタジアムに着いて自分の立ち位置、ドラムスローンに座った瞬間にそれが全てベストコンディションに整ってる環境にいるということは言うまでもありません。

 

ラーズがドラムの音に無頓着なのではなく、最高のサウンドや状態が「優秀なスタッフたちの努力により」既にそこにあるからである、

 

というのを忘れてはいけませんよ。

(笑)

 

 

(もちろんメタリカ側が報酬含めた最高の労働環境を彼らに提供しているからその仕事が出来ている。というのも忘れてはいけません。)

 

TOPが一見立ってないように見えるけれど、実はしっかりシンバルの裏に小さいマイクが立っていますね。

音楽は産業廃棄物以下?

とある回転寿司に来ている。 

席がバックヤードの側なので裏側が見える。ものすごくテキパキと働いているがとてもその動きは雑だ。昨今のAIを搭載した工業ロボットよりはかなり雑。

今朝、産業廃棄物を選別するAIロボットの話しをNHKで見た。素晴らしく美しい動きでゴミの分別をする高性能ロボット。

 

しかし、今目の前で働いている回転寿司屋さんのアルバイトと思しき人間の動きと仕事は。そのゴミ分別ロボットより粗雑で出来上がって来たモノもとても食べ物に見えない。

 

扱ってるのは 食品だよ?

 

その寿司?の扱いに驚きを隠せないのもあるし、 

ひょっとして我々音楽業界の人間もそのように音楽や「人」を扱ってるように思えて、悲しくなる。 安い値段でコキ使い、人が演奏したものを良しとせず素材として扱うのみ。人が人らしく音楽が音楽らしくあるためのレコーディング手法や環境とはとても思えない現状。。。そして機械の都合や尺度で演奏や音楽を改編する。

とてもじゃないけど、丁寧に音楽を料理して お皿に並べてるようには感じられない時がある。

それはその回転台を回る粗雑に盛り付けられた「寿司のような物体」と同じくらい粗雑な音楽が多ような気がしてしょうがなからです。

 

そのロボットが扱うゴミ以下の扱いで作られた寿司のようなモノを行列して喜んで食べてるというなんというかその、人々の感性の退化や安いことが何よりの正義みたいな社会風潮に本当に悲しさが溢れたのでした。。。

 

 音楽くらいは愛情を掛けて作っていきたいもんです。

 

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間違ったドラムのmix処理のカタログ

いい音ってのを少しづつでもわかっていただくのを最近のテーマにしている江戸前ですが、今日は『音楽性とかmixアプローチとかセンスは色々あるけど、明らかにこれは音を悪くしているだけのドラムの処理』をご紹介していきます。(なんちゅう企画,,,)

標準的にいい音をまず聴いていただいた後に、8パターンのよくないDrumのmixをつなげてみました。まづはどうぞ。

1. 0:00 <プレーンないい音>

2. 0:21 <細くしょぼい音>

3. 0:42 <帯域が狭くなっちゃった音>

4. 1:04 <広がりがなく立体感がない音>

5. 1:25 <マキシマイズしすぎて厚みが無くなった音>

6. 1:46 <アタック成分が出過ぎで不自然な音>

7. 2:08 <アタック成分がなさすぎてノッペリした音>

8. 2:29 <サステインを切りすぎて不自然な音>

9. 2:51 <デジタル的に汚く音声スペックの悪い音>

10. 3:12 (再)プレーンないい音

さぁ1個1個解説していきましょう

1. これはNO EQでドラムのトータルにうっすらコンプを『まとまり感』を出すためだけにかけている音です。(単体にコンプはかけていません) ダイナミックで自然で、広がりもありオーディオ的にも『いい音〜〜〜』って感じだと思いますよ。どうすか??

2. 0:21 <細くしょぼい音> これは大きすぎるレコーディングスタジオで録った音に近いですね(単純に劣化しているだけの音)。とにかく細い、しょぼい。。。mixによってこうなってしまっているときは主に、『抜けを重視したくて』LOWやLOWMIDをカットしたというのが多いんではないでしょうか?しかし!じつは『抜け』というのはそういうことではないんですよ!なんで抜けさすのに細くすんねん!(笑)

3. 0:42 <帯域が狭くなっちゃった音> これもなんでかしりませんが、機材の根本的な品質の問題でしょうか、LOWエンドとHIエンドがなくなっている音。けどHIがないのをなんとかしようとして逆に痛い音になってますね。12kHzあたりをむりやり上げてもその上の帯域が存在しないなら、ただの痛い音でしかありません。こういう音は現代のドラムサウンドのメインストリームとも言える音です。一個前の2もとても多いですけど(笑) もちろん帯域の狭いかっこいい音というアプローチもありますよ。けどそれとは意味が違います。もしわざと古いレコードの音とかの感じを目指すならもっと思い切って帯域を狭くしないと全然ダメです。

4. 1:04 <広がりがなく立体感がない音> これもアプローチとして半端です。近い感じにしたいなら別の方法がありますし、単に各パーツの立体感を消してしまっただけのリアリティーのない打ち込み的な音。

5. 1:25 <マキシマイズしすぎて厚みが無くなった音> 迫力を出したくてとか、ドラムを前に出したくてとか、張り付き感が欲しくて等で、なぜかマキシマイザーをかけすぎた勘違いした音。そういう音にするためにマキシマイザーをかけるのは本当に間違ったアプローチです。ドラムには絶対(笑)。ただ、楽器によっては軽いマキシマイズは『効く』こともありますが。

6. 1:46 <アタック成分が出過ぎで不自然な音> あまりお目にかかりませんがたまにあります。これも抜けさせたいからやってしまうやつです。厚みのあるアレンジでのmix全体のなかで、kickやsnのアタックが欲しい場合にたしかにアッタクだけ上げる処理は重要になりますが、これはもう崩壊しています。しかし本来、アタック成分とは本来mixで作るもものではなく、楽器の選定とチューニングそして叩き方で決まります。

7. 2:08 <アタック成分がなさすぎてノッペリした音> これをわざわざやる人はいないかもしれませんが(笑)、2.と同じく広すぎるレコーディングスタジオで録音したものをいじくりまわすとこういうことになってしまう可能性があります。マイクケーブルを引き回しすぎるとアタックはどんどんなまっていきますし、位相がわるかったりするとこうなりますね。ま、あくまでもこのsample音は『mixで作ってます』が(笑)

8. 2:29 <サステインを切りすぎて不自然な音> これもやりがち。。。。抜けがほしいのですか?分離が欲しいのですか?アッタクですか?そうですか(笑)。こういう音にするなら楽器のチョイスとチューニングやミュートで作ってください。これではドラムの音が『崩壊しています』 ※ま、録音時に戻れなくてどうしてもこういう音が欲しいときはアリではありますが。あともう一点、この音色の短さですとこのグルーヴとリズムパターンに合わない感じがします。もうすこしリリースがあった方が。。。

9. 2:51 <デジタル的に汚く音声スペックの悪い音> もうこれはどうしてこうなるのか的な。。。。。単に機材が悪すぎたりクロックが悪かったり、pluginかけすぎだったり、色々ですが。これはどっからどう見てもいい音とはいえませんね(笑)

ま、Soundcloudのストリーミングでこういう解説してもなんか矛盾すら感じますけど。。。。

10. 3:12 (再) <プレーンないい音> あぁ、ほっとします。ダイナミックで艶もあり、生々しく立体的で抜けもいい。。。。

 

ところで気がついた方もいらっしゃるかもしれませんが、COMPを掛けて作った音は除外しています。COMPを掛けた音で失敗しているのも数多く見かけますよ、そりゃ無限に。しかし、COMPによる音色操作は好みや意図や音楽性、また他とのmixバランスによって正解不正解が非常に主観的なのでこれはダメ!と、決めつけるのは無理があるので除外しました。

で、世の中のDrumの音はさらにもっと悪い場合が多いです。ご紹介した音源、プレーン状態を聴くと分かりますが非常にチューニングがバッチリで叩いている人も非常にうまいです。よく楽器を鳴らしていますし。ほんとに悪い音のほとんどは、このmixのいろんなダメさに加えチューニングも楽器の状態も悪いことがほとんど。

こうしてみますと『いい音』ってどんなモノなのかわかって頂けたかは別にして、『いい音にするのは』難しいということだけはわかっていただけましたかね。。。。。。。

ドラムの音はmixの基準です。このように間違った音にしてしまうと他の楽器は『ドラムに合わせてゆく』ことになるので仕上がったmixは本当にひどくなりますので、注意してくださいね〜〜〜。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『着崩れない』はいいドラムサウンド

最近、着物の女性を写真に撮らせて頂く機会が多いのですが、まず着物の写真を撮るには「朝の着付けとヘアセット」から始まります。

都内ですと主に銀座界隈の職人さんのところに行ってお願いすることが多いですね。

 

銀座ですと、土地柄日頃夜のお仕事のママのセットをやってらっしゃるわけで仕事にもそりゃ厳しい(当たり前)。食からブランドからなんでも一流な街ですからね。

で、一通り写真撮って夕方になりますと。だいたい会話になるのは。

「やっぱプロの着付けは崩れないわ。全然襟周りや帯周りが朝のままやし」

 

これです。ヘアセットしかり。

 

着物は凛として美しくあるだけではなく、その着ている女性の気持ちいい緊張感を一日中キープさせる役割もある。

だから、着物さんの方から崩れるわけにはいかないのですね。

これこそまさにプロの仕事。

 

ただパッと見で美しいとか表層だけカッコいいというのではそれはプロの仕事ではありません。

包丁一つとっても何年も何十年も研いで使っていけるか?(ここは包丁職人や鍛治師の丁寧な鉄を鍛える仕事にかかっているわけで)

 

木造建築は何百年持つ。現代建築はせいぜい何十年ですよ。なんでよ?(京都東寺五重の塔遠景、1644年の再建の5代目建築 photo by EDo-mae)

木造建築は何百年持つ。現代建築はせいぜい何十年ですよ。なんでよ?(京都東寺五重の塔遠景、1644年の再建の5代目建築 photo by EDo-mae)

 

ドラムにしても長いあいだのパワーショットに耐えられる構造なのか?長い年月で歪まない木材を丁寧に加工してるのか。。。。ギターならネックは長年にわたりまっすぐに安定できるか。。。

(ソニータイマーのように、時間が来ると壊れる設計になってるのは論外です! だからソニーは凋落した)

 

音楽や写真でも何年何十年たっても鑑賞に耐えられるか?いつまでもエバーグリーンでいられるか、です。

 

どうせなんか作るなら長い時間を使ってもらいたいじゃぁないですか?で、そこにはモノへの愛情と丁寧さが必須になってきます。

 

音楽作りってそういうもんです。

 

ちなみに、ドラムレコーディングでいいますと、しっかりレコーディングされたドラムサウンドというのは、

ベース→ギター→キーボード→ボーカル→コーラスetcと音を重ねていくほど何にも処理しなくてもどんどんいい音になっていくんですよ!

 

知らないでしょー?(笑)

 

これは時間が経っても全く崩れてこない一流の着付けや髪結いと一緒なんです。

 

そういうものはプラグインとかでは作れない。

そして化学調味料では作れないというのは、なんとなくみなさんもお判りになるのではないでしょうか。

ま、化学調味料の塊の『日清カップヌードル』みたいなのもありますけどねぇ(笑) これも永遠であります。。。

 

 

音楽における儀式性とはなにか。※ドラムチューニングであったり

音楽というのは、古来神様に捧げるモノだったり偉い人に捧げるモノであったのがルーツだと思います。

 

クラシックだとルーツの一つであるグレゴリオ聖歌は神へのささげもの(教会の長く深い響きに神性を感じていた)であったし、まあゴスペルやレイエム的な鎮魂歌も。日本の音楽だと声明あたりがルーツになりますがつまりそれは簡単にいうとお経なわけです。

お祈り前に線香をくべることもひとつの伝統的儀式と言えましょう。。。photo by EDo-mae

お祈り前に線香をくべることもひとつの伝統的儀式と言えましょう。。。photo by EDo-mae

 

このように敬虔な気持ちになりながら演奏するのが本来の音楽の姿。

 

レコーディングの歴史を振り返って見ても録音というのは「魂を吹き込む作業」でした。

 

例えば、マイク一本で歌もオケも全て録音していた時代があったのです。

それはそれは本当に儀式的というか。

 

一番偉く若く美しい「美空ひばり」さんがマイクに一番近い正面に立ち、音量バランスごとにその後ろに楽器隊を配置して全員で「まるで祷るかのように」録っていた。それはまさに!儀式。

言いかえれば緊張感をレコードに込める作業。(ちなみにその頃のレコーディングエンジニアは白衣を着て科学者のようであったのです。ちなみに科学は神を追い求める行為といいます。)

 

 

芸術には緊張感がつきものです。

 

僕は無くなったおじいちゃんに小さいころ習字を習っておりました。

おじいちゃんは「習字とはまず精神の問題、集中の問題である」と常々叱られました。

何故簡単な墨汁を使わずわざわざ墨を摺るのか?それは、硯に対峙し正座をして静かに墨を摺ることでこれから書く一文字一文字に対して精神を統一するという儀式でもあったわけです。

 

例えば仏壇に先祖代々伝わる過去帳や写経では1文字の間違いも許されません。つまり集中しなくてはならない。

 

現代においてはこの緊張をコントロールする過程が多くの場合見事に省略されています。「便利さやテクノロジーの優位という錯覚」において。

ハードディスクレコーディングしかりデジタルカメラの撮影しかり、間違いはすぐ訂正できますから、余計な緊張はいらない。(ここがアドバンテージでもあるけれど)

 

しかし、音楽の話題に戻ると本来音楽を演奏するというのは、このように常々緊張感を伴うものです。その緊張感があるからこそ美しさやリラックスを表現できるのです。

そう、緊張感を制御してこその芸術としての音楽であるわけです。

 

 

それでは現代の演奏におけるその緊張感のコントロールという儀式とは?

 

一つは演奏前に心を整える事としての「変身」。

つまり化粧であったり舞台衣装に着替えること。

 

演奏前実際そのメイクアップを受けている時間、着物での演奏ならその着付けをしてもらっている時間に演者は精神統一してどんどん集中してゆく。

 

その精神を高めることに集中する為のメイクさんであり着付け師さんであるわけでしょう。

 

特にメイクや着付けは専門的になればなるほど非常に難しいモノです。

だからプロフェッショナルに頼むのです。

着物を着る演奏家が本場前にどうしても自分で着付けなくてはならない場合、どんなに日頃着物を着慣れていてもかなり焦るそうです。何度も帯を巻き直したり。。。

それでは演奏に集中できるわけがありません。

 

普段やってることでもガチの本番前には専門家に頼むことの意味とはまさにそういうことだと思いませんか?

また、専門家や職人の仕事や所作は美しくそれ自体が儀式性すら感じさせるもの。。。

例えば一流のドラムチューナーの仕事。無駄ない動きで即座に求められる音をしあげていく。セッティングも美しく。。。。

 

レコーディングエンジニアの仕事とて一緒なのです。

例えエロい下ネタをダベりながらであっても。(そのダベりがミュージシャンのリラックスを誘うというのも当然計算済みであるわけですし)。

 

チューナーのson4さんがこないだ言ってました。ドラマー自身はチューニングが出来るにこしたことはないし、いや出来るべきであるが、大切な時こそは専門家に頼むべきだ、という趣旨の事を。

ドラマーは着物の柄や帯の色合いの好みをそのつど持つべきです、絶対。しかしそこをチューナーに丸投げしてはならない。だから本人もチューニングが出来てそれを理解してるのは最低限のベスト。

けど実際の着付けたるチューニングは大事なレコーディング前や本番前こそ専門家に委ねる。

それが演奏者の精神統一の仕方であり一種の儀式とは言えませんか?

 

それはレコーディングエンジニアの仕事しかりかと思います。

 

そういうことを考えて常に僕は仕事してますね。

おっぱいの話ししてるうちにでも美しく音が出来上がってるのがドラムチューナーさんやギターテックさんであり、レコーディングエンジニアなのです。

 

あとは演奏するだけ!!

それがいかに素晴らしいことであるか。。。。。。

 

 

ちなみに化粧が濃くて有名な僕の師匠は言ってましたね。

台風かなんかで次の公演地に遅れる。しかしどんだけ遅れようと、しっかり「変身」しなくてはならない。

けれどどんなに焦った気持ちや不安な気持ちでもその「変身」することにより精神を統一することが出来る。

 

これはこの「格好」で良かったことの一つであると。

 

 

演奏前の全ての流れは精神統一をするための儀式である、そう捉えると良いかと思います。

それは全て音楽そのものの為、演奏する自分の為です。

 

一刀三拝。仏像を掘るさい一刻みするごとに三度礼拝すること。。。そこまでは言いませんけれど。

一音一音を大切に、音楽に向き合うこと。。。。。

 

そういう特別感がないのが音楽を面白くなくさせている最大の理由のような気がします。

手軽すぎるのです。それはリスナーの聴き方のスタイルもでしょうけど。

 

晴れの日に着付けをプロに頼むのも一緒。大切な日にいかに美しい自分であるか。。。

そりゃ逃げられたら全て台無しですけどね(笑)

 

本来のプロフェッショナルはどんな状況や要求からも逃げないものだと思います。

 

今年一年も江戸前ではそういうことを緊張感をもって念頭に置き、レコーディングを頑張っていきたいです!

レコーディングを成功させるための極意 <第一楽章>

一般的なレコーディングにおいて最も大切なのは、楽器 (主にドラム) の選び方。なんですよ!

これがレコーディングの1丁目1番地!

(※江戸前では楽器が多すぎて下手したら選ぶだけで1時間くらいかかりますwwwwww)

ドラムを選ぶ際、
単に叩いていて気持ちのいい音だ、気持ちのいい倍音だ、とか、ショットの跳ね返りの感触とか『叩いてます。俺!感』がいいだとかドラマーの立場では色々観点や好みがあるでしょう。

まず、物理的な話をしますと、ドラムに限らず楽器というものは全て基音と倍音で構成されています。フォルマント構成 (倍音がどういう風なバランスで出ているか) とエンベローブ(音が発せられてから消えるまでの音のフォルマント構成のその経過)が違うだけなんですね。

しかしドラムサウンドの場合、特に倍音が「どう出ているのか」または「出ていないのか」というのは、命であります。
何故なら音楽の構造上レコーディングの作業上、ドラムサウンドが基盤になってその上にいわゆるウワモノが乗ってくるから。つまりドラムの倍音はいい意味でも悪い意味でも他の楽器にマスキングされて(消されて)ゆく。また他の楽器の音に対しても逆にマスクを施す場合もあります。

つまり、ドラムの音がどう聴こえるのか、また、他の楽器がどう聴こえるのか?がお互いの楽器同士で大きく作用し合うのです。しかもドラムの音の場合、『マスキングする・マスキングされる』のイメージがしにくいし、非常にあいまいな感じがするかもしれません。なぜなら持続音が基本的にないからですね。(シンバルは持続音的ではありますが、シンバルの持続音としてのaudio的作用については非常に難しいのでまた今度)

ドラムレコーディングで難しいところはまさにここなんですyo!。

ドラムのレコーディングの時点で全てのウワモノが乗ってる事はいまや稀です。せいぜいベースとギターのみを同時にレコーディングというのが最近は多い。
じつは、素晴らしいドラムサウンドというのは、ウワモノが乗って来た時にその真価が発揮されるんです。

ドラムに乗っかる美女

ドラムに乗っかる美女

楽器の選定とチューニングが成功した「レコーディングされたドラム」というのは、上に楽器が重なってくればくるほど素晴らしい音に変貌していきます。まるで上質のメイクを施してゆくかのやうに。。。(ミックスバランスとかの問題ではなく本質に於いて。)

なので余程サウンドに熟達したひとでない限り、ドラムだけで録音を始めるというのは設計が終わってないのに基礎を打つようなものなんですね。
しっかり最後の仕上がりを見据えて、ほかの楽器が入って来たときにドラムが・全体がどう聴こえるのか、聴こえて欲しいのか?をしっかり考えて楽器を選び、音を決めなくてはいけないのです。

例えば、キックの程良い『ボワーン』という成分。ドラム単体だと目立つし邪魔に思うかもしれない。しかしその一見無駄にみえるその『ボワーン』と言う部分が、ほかの楽器と重なったときに一体感であったり存在感であったり、お互いを補完する成分であったり、とても有機的で有用な『大事な音』となる。加えキックにしろスネアにしろどのぐらい音が伸びているかでグルーヴや演奏が変わってすらきますよね!

このように経験や美的センスに長けたひとでない限り、ドラム単体で音決めをしてドラム単体でレコーディングを開始してしまうのは、実はかなり危険なんです。危険というかせっかくなのに勿体ないというか。。。

せめて夫婦であるベースとは一緒に、少なくとも必ず、せっかくだし一緒にレコーディングするのが本来の音楽から見ても正しいですし。美しいですし成功の近道ですよ!

さもなくばなかなか正しい、いやふさわしいスネアサウンドを決める事は出来ないし、キックのミュート具合すら決めかねる、そのくらいドラムサウンドは難しいんです。ピッチがとか、そういう簡単なものじゃぁないんですね。

もはやマイクとかプラグインとか機材とかそれ以前の、ドラムにおける『まず、コイツ(このドラム)は人格的にどうなのか?』
というような本質的な部分で楽器を判断し、選んであげることが大事ですし、ドラムや音楽への愛というやつなんです。


つまり、結局これだけは言えます!
そういう事は江戸前さんに是非相談するべきなのです!。
ドラムを録るならば、キメたいならば。
さすれば経験に裏付けられたドラムオタクすぎるベーシストなエンジニアさんならではの(ry

最後はと言うか、いつもの通り我田引水的なBLOGなのであったwwwwww
(笑)


(ドラムだけでなく、全ての楽器に言える事であるけれど)

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SM57が如何に神マイクか語るスレ part666

SM57。それは誰もが憧れない・どこにでもある・非常に安いマイク。
しかし!どんなレコーディングスタジオにも最低5本はあり、どんなレコーディングエンジニアでも一様に素晴らしいと評価する神マイクなのです。
某レコーディング専門誌で『無人島に1本持って行くならどのマイクか?』で、堂々1位!!!

タフで過酷な環境でもバッチリ使えそう!なんてことではなく、本当に1番汎用性が高いからなんです。


私は良く言うんです。『国会からメタリカまで』と!『すげー(S)マイク(M)57!!』と。。。。


実際日本の国会含めアメリカのトランプさんの会見とかでも映ってますよ。(アメリカは先進国なのでBETA 57)
ジェイムス・ヘッドフィールドのvocalは毎回これらしいですし、U2のボノはこれをハンドマイクで使うそうです。※もちろんレコーディングでの話。


とにかくこれだけは言えます!このSM57、何のレコーディングにでも使えます。


ギターアンプ、ベーアン、アコギ、スネア、タム、ボーカル、バイオリン、チェロ、バグパイプ、チューバ、オンドマルトノ、テルミン、大正琴、琵琶、カスタネット、彼女のあえぎ声、小鳥の囁き、大本営発表、玉音放送。。。。。。

特性としては決して広くないのですが、美味しいところが実に良く拾える。

本当に神ですね。しかもどこにでもあるし何でも録れるのでまぁ『八百万の神』とでも言いましょうか?

もちろんコレ2本とkickのマイクに何か立てれば、『技術のあるレコーディングエンジニアさん』
なら、ドラムセットでもそりゃあもう完璧。別にレコスタに入るまでもないんです。ドラムなんてどこでも録れるんですよ!
※いつもと言ってること矛盾wwww

『そうSM57ならね!』

それではここで、SM57をtopマイクに2本立て、kickにのみコンデンサーを補強で立てた場合の、
『マイク3本だけによる秀逸なレコーディングドラムサウンド』を御聞きください。
※kickにはLEWITT DTP 640 REXを使用。
 

はい、すいません、今回は話の趣旨としてはkickにも57で行くべきなんですが、57でも駄目なモノはあるんです。

KICK、、、、これだけは無理、SM57じゃ駄目………本当にSM57で録るkickだけは
『LOWが無いです!!!』。
試す価値なし(もちろんわざと使うのはあり!!!)

※しかしさんざん褒めておいて最後は落として終わるという。。。。

俺はSMでいうと
ドSかもな。

 

ちなみについでにこの神田リョウさんの映像の1:05からの音源のtopマイクはSM57です。ご参考まで。

クリックの性能が劣化しているらしい。。。???

今も昔もクリックによるレコーディングというのはスタンダードな手法です。
しかし昔のクリックと今のクリックには大きな違いがある事に最近気がつきました。

昔はクリックに合わせてDrum-Bass-Gt-Vo、、、、と録っていた。
もちろんクリックにあわせて演奏陣が1発というのもやる。

しかし昨今のレコーディングの多くは、DTMで多くを完成させてから、最後にレコーディングススタジオに移動しDrumを録るというのが非常に多くなって来ているのです。

DTM上で音源を制作する場合、演奏の基準は『完璧にクリック』となってしまう。
『クリックあれど』の部分の生ドラムによる生のグルーヴを演奏に取り入れる事ができないのです。

なぜなら仮の打ち込みのDrumにあわせ先にOKテイクのGtとかBsを録ってしまっているから。
つまり軸がストレートにクリックになってしまわざるを得ない状況なのです。

クリックを使えど生ドラムから順にまたは一緒に録っていくならば、生のドラムのゆらぎに対して他の楽器が合わせていく事になるのだけれど、始めにBsやGtなどのウワモノから決定してしまうと、生ドラムの本来のグルーヴを取り入れにくいのです。

上手いドラマーは完全にクリックに一致して叩いている訳ではありません。
その上で自由に泳いでいる。だからこそのグルーヴが有る。本来はそこに合わせるべきではないでしょうか?

最近はplugインのアンプシミュレーションの発達などで、作曲やプリプロ段階での作業におけるウワモのがそのままOKテイクになってしまう事が多いです。その方が確かに合理的な部分もありましょうが。
しかし、それによって『リズム主体の音楽であるはずのモノ』から一番大事なファクターが欠落している可能性があるのではないでしょうか?

生ドラムをドラム音源等を駆使して再現する楽しみもあるでしょう、しかしその楽しみは貴方のMacのまえだけで完結する些細なことです。

『生ドラムが生ドラムたる所以』に至るまでしっかり今のDTM的手法で取り入れる事ができていないという、その現状。非常に危惧される状況であると言えます。

しかも最後にドラムを生に差し替えればいい、という問題でもないんですね。。。。

レコーディングとはかくも難しいのです。
 

スネア女子 RACCO photo by EDo-mae (zeiss touit 32/1.8)

スネア女子 RACCO photo by EDo-mae (zeiss touit 32/1.8)

あまり言いたくはないんだけど、未成熟なのかなぁ?な、話......... ※また長い。。。。。。。。。

トラックメイカーさん、ていいますと普通のDTMで作詞作曲している方々の比べ、サウンドへのこだわりやその作り上げる『トラック』の質や意識がとても高い気がします。

ところで。

先日お客様でいらしたトラックメイカーさんが言ってらしたんだけど、トラックメイキングにおいて「どんだけ頑張ってもキックが向こうに負ける」のだそう。使用アプリや方法論は同じでも。

これは僕も常日頃思っている、「ドラムサウンドが常に向こうに負けてるなー」という印象とリンクするものです。ま、勝ち負けではないんだけど!
はっきりいってマイクやマイクプリ等の機材は向こうに負けてるなんて事は少なくともない。楽器レベルで考えてもパールやヤマハなど日本のドラムは世界を席巻してるわけだから、楽器のせいではないはず。じゃあレコーディングスタジオの電圧とか?気候の乾燥具合?(笑)

 

これはドイツですね、すみません。スネア女子by江戸前さん。(FUJIFILM X-T1、nikkor 20mm f2.8 Ai vintage by VSCO)

これはドイツですね、すみません。スネア女子by江戸前さん。(FUJIFILM X-T1、nikkor 20mm f2.8 Ai vintage by VSCO)



では、なぜそのような音の差が出るのでしょう。
まずは日本の現場ではドラムの音を確信的に(ただし結果として)悪くしている、というか地味にしてるというのがありますが、それは実は歌を活かす為だとおもいます。日本のボーカリスト は「声が弱い、歌が弱い」場合が多く、ドラムサウンドが良すぎてドラムに耳が行くようでは曲として成立しなくなる可能性が出でくる。ドラムの音像が大きかったり、かっちょよすぎると都合がわるいんですよ。(実際のところ、ダブルミリオンを何度も記録したドラマーさんが実際『わざとそうしている』といってた)。

まず、一点はそれ。

第二点としては、単純にドラムサウンドに対しての感性が成熟してないというのが考えられると思ってしまいます。
先日とあるアメリカ帰りのドラマーと話ししていたのだけど、アメリカなんかだと特に、どんなアマチュアバンドであれドラマーはマイセットをライブに持ち込むらしい。それが当然の日常なんだそうです。しかも、アマチュアであれドラムのセッティングが遅かったり、音が悪いと容赦なくコケにされ笑われ舐められるそうです。それでかなり鍛えられたと。確かに彼のサウンドはチューニング面含めて誠にすばらしかった。。。。

そういえば良くききます。ドラム関連の商業規模が日本とは比較にならないと。いや、楽器業界全体の規模がそもそも。。。。NAMM SHOWの会場の規模一つとってもものすごいでかいわけですよ。

日本ではワンマンならともかく、対バン式のライブでのセットの持ち込みや入れ替えなどまずやらない。運搬の問題(パーキングの問題とかも)もあるだろうし、さらにライブハウスも嫌がるかもしれない。まずこの時点でのドラマーの楽器や音に対するコダワリの無さと理解の程度が見えてしまう。
ライブハウスにしても質の良いところもあるだろうけれど、大方とんでもない状態のセットで金すら取る有様。リハスタしかり。つまり、みんなドラマー含め『ドラムの音を知らない』のではないでしょうか。
ドラムの良い音もしらないし、その音のバリエーションの幅広さ、深みも知らない。一つのセット・スネアからいろんな音が出せる事も、何もかも知らない、認識していないのかなぁ。。。。。。


例えばレコーディングで良く感じるのだけれど、スネアの音の好みの傾向が画一的であること。ハイピッチで倍音カンカンでサステインの長い音を好む傾向が『未だ』に驚く程高い。
スネアの音にはドスって音からパスっ、ダッ、スタン、カン、カンカーンまで非常に幅広いバリエーションがあるが、カンカンだけが非常に好まれる傾向です。
音には流行りがあるのが解るし、常に目新しくあるべきだとは思いませんが、ちょっともう食傷気味な音の傾向といえます。

欧米のサウンドを見るとレコーディングされた一枚のアルバムの中で様々なスネアのトーンに出会う事ができるのだけど、日本のアルバムだとスネアのトーンにバリエーションが非常に少ない気がします。
バンドの場合、曲によってスネアのサウンドが変化するのはドラマーの個性付けや統一感の面からあまり好まれない側面があるのは承知だけれど、アーティストモノの場合、もっと幅広いスネアのトーンバリエーションがあってもいいと思うのは僕だけ?もちろんトータルのセットのトーンもでっす。

レコーディングスタジオでの現場プロデュース的にどのドラマーを呼ぶのかとかにも関わってくるけれども、あまりにドラムサウンドの追求に時間が割かれてないような気がするCDが少なくない。次の曲どうする?あ〜〜〜イマいい感じなんでこのままでいいっす。set入れ替えとかめんどうだしいっす。    ..............
限られたスタジオ予算との兼ね合いがあるのは重々承知の上でもあるけれど。

レコーディング作品のそのものの質感を大きく左右するドラム、手順的にも始めに収録されるドラムであるからして、そのサウンドは以降にダビングされるウワモノの音を左右すらするはずでしょう?。
結局ドラマーもプロデュース側もドラムの音にそこまで「拘ってない」のかしら?
特にエンジニアはドラムのマイクセッティングと音決めが早いほど現場では優秀とされる傾向があります。
だから音に問題があっても卓を離れず手元のEQやコンプでささっとやってしまうのよね。

ま、僕がレコーディングエンジニアさんと現場で一緒になるなんてあり得ないんだけど(笑)

つまり生音を聴いていない。下手したら興味すらない。
これはあり得ないこと。。。信じられない。
ブースの行き来すらおっくうとは。。。。


また、著名なドラマーを呼ぶほどなんとなく音に注文がつけづらい雰囲気があったりする、というのもあるかな?。ドラマーによってはその音自体がトレードマークである事も多いでしょうし。

しかし本来ドラムサウンドとはそういう簡単なものではないと思うんですよ。厳密に言うとドラムサウンドと音楽の関係がそんなに簡単なモノであるはずがない!ということですね。
ドラムサウンドとは、ドラマー自身はもちろん他のパートのミュージシャン、そしてエンジニア等現場にいる人間皆で創り上げるべきもの。ドラムチューナーさんとか含め。

そのぐらい音楽そのモノを左右するファクターであると思っています。僕は。

あらゆるポピュラー楽器の中で最も繊細な音作り(楽器レベルでの)を要求されるドラムに限りなく無頓着とも言える状況こそ、日本の音楽的成熟が達成されてない事を示唆しているような気がする、というのは言い過ぎでしょうか。

mixでどんだけいじくってもまったく、無意味に近い。

これは言いすぎになるのでしょうか?

ウィキペディアでみつけたラウドネスの樋口宗孝さんの名言が印象的でした。
やっぱり樋口が叩くとこうなる」では終わりたくない。
それはプレイも音もでもあったのだと思う。つねに幅広いサウンドと音楽性を追求するべきと。

みんな『ドラムってこんなもん、こういうもん』と決めつけすぎているのかな。
playスタイルしかり。

なんでも型にはめて逸脱することができない日本人の国民性。保守的な。

ドラムサウンドがどんなに奥深く幅広く、美しいのかと言う事に気がつかないまま死んで行くのは、
まことに音楽を演奏する、聴く、関わる人間として大きな損失です。ぐらいのキモチ。



最終的に冒頭のトラックメイカーさんは、
「打ち込み的手法でリズムトラックを作成するにしてもやはり、ドラムの音は楽器で生で根本から作らないとやはり向こうには勝てない」とひとりごちていた。


やはり最後はそうなる。


また、『私には(若くてとか、まだキャリアがないし、とか、アマチュアだしとか)そんな世界があるのは、わかるけど、まだまだ遠慮しときます』
みたいなことでは本当にもったいない。
それ、全部江戸前で引き受けますよ。しかも料金に含まれているんですよ!
って話しなわけですよ。

ま、宣伝なんすけど。
んでもって江戸前さん、怖くもないんですよ!!

みんなマジ勘違いしてるけど wwwwwwwww

 

 

うるせ〜〜〜〜おっぱい

レコーディングにおいての『余韻や情緒のやうな』モノについての扱い方は。。。

(あぁ、なんて解像度の粗い写真でしょう。。。。)

614.jpg

さて。。。。 

ピアノ楽曲でたまにサティとかの音数の死ぬほど少ない曲を聴きたくなる時があります。一部のドビュッシーとかラヴェルとか、シルヴェストロフとか。。。
それらはリストだのショパンだのの技巧系音数詰め込み系ピアノ曲よりじっくりピアノのトーンを味わえる気がしますよ。

同じようにドラムサウンドについても、音数少ない淡々としたプレイにホッとして酔いしれる事が出来る時があるけれど、そのようなプレイをする人はなかなかいない気がいたします。
というか、ドラムからそのようなホッとする素晴らしい音が出るというのを知らないリスナーやレコーディング制作者も少ない気もしています。

ひとえにポピュラーミュージック関係の制作者やエンジニアというのは、レコーディングにおいて音の減衰や余韻というものの扱いが非常に雑な気がしているのはぼくだけでしょうか?
その証拠に曲終わりのフェード処理の雑さをよく耳にしてしまうことが挙げられます。シンバルの余韻は果てしなく長く美しいはずなのだけれど、ズバっと雑なフェードで誤魔化す。
そこらへんから、音に対するセンスというか愛情というかについて残念な気持ちになってしまいますし、ミックスにおいての様々な音についての短絡的で雑な扱いが垣間見えてくる、気がするなぁ。

例えば最近のレコーディングエンジニアや制作者は生楽器に触れる機会がめっきり減ったといいますが、コンサートホールでのオーケストラの美しい余韻が、一部の興のわからない観客のデリカシーのないフライングなブラボーや歓声・拍手で掻き消され、イラっとした経験すらないのだろうなと他人事ながらさみしい気すらしてくるのです。

一人リズムオーケストラとも言えるドラムの音について、センスや愛情の感じられないレコーディング作品が存在するとすると、
それはそういった原始的なリスニング体験・感動体験がない人の手によるものなのかもしれないと、勘ぐってしまいますね。

『終わりよければ全て良し』ではないけれど、楽器の・音楽の美しさは余韻に集約される。
通して聴いたその曲が素晴らしければ素晴らしい程、最後の余韻は大事になってくると思うのです。

どうなのでしょうか?

余韻の雑な音楽はtopの写真のような画像に等しいのかもしれないな。(音の余韻の美しさはデジタルレコーディング理論的にいうと、bitという数値がよいほど(16bitより24、32bit。。。)美しく再現されるといいます。そのbitをわかりやすく写真にたとえると、画像の編み目の細かさといえるのです。)

 

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メタルのキックのヒント!

エドマエの考えるいい音シリーズ、NO.5はただいま執筆中であすにはUPします、が、ここでお茶を濁す訳ではありませんが、ひとつバスドラサウンドのヒントを。

 

幅ひろーく『メタル』という場合の基本のキックサウンドは、アタック感と分離そしてローのタイトさでしょう。それと実はもう一つのポイントがあり、それは「バスケットボールサウンド」と呼ばれるトーンをどれだけ生かすか!というのが大事であると言う事です。 
バスケットボールサウンドとは某メーカーの方がたが使ってる用語ですが、ノーミュートの時にマイクを穴から突っ込んだ場合に得られる独特の筒内反射によるトーンの事をさします。(マンホールの中のそれ)

一般のジャンルのキックサウンドではむしろ汚いサウンドになってしまう事の多い「要素」なのですが、一部の特徴的なメタルのキックには不可欠な音色で、ただミュートしてアタック出して分離良くしたのでは得られない深みを出せます。

ただし、このバスケットボールサウンド、ミュートとは相反するので、かなりの精密なチューニングとセッティングが必要になります。
ヘッドの選定ももちろんですが、ビーターの選定など重要ポイントは多いです。
ちなみにツーバスはツインペダルワンバスのほうがいいとも言われますね。
チューニングの左右誤差を無くす意味もありますが、次ショットした時に直前の音が確実にミュートされますから。

topマイクの立て方も重要です。被りすぎずしかもバスドラの艶の部分はしっかり押さえなくてはなりませんし、低域位相も難しい問題です。

mixで単にアタックと分離だけに拘って事後処理をしただけでは到底あのような音にはならないですね。(江戸前としては、ここはあえて『音源sampleを貼付ける手法』は無視していますが。)

結局元音。コレに尽きるのが生ドラムの醍醐味ですね。

(音を差し替えるのがもの凄く一般的ではありますが。このジャンルは。ソレがジャンル感と時代感、だと思いますけれども。)

初出 2014.6/10
 

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