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いい音とはその5とまとめ。

いい音を探る旅最終章。

4回にわたりまして考えてきた「いい音とは何か?」

今回はひとまず最終回です。

いい音のおさらい

自然界のゆらぎにあふれた「自然音」。

ひたすらハイスペックに拘った「高品質なオーディオ音響特性の音」。

「素晴らしいその楽器としての音色」。

「その音楽にふさわしい場所や状況を想起させ、その音楽が最も美しく聴こえるように処理された音」

この四つをみてきましたね。

最後「いい音とは」の総まとめ的な「いい音その5」

それは

「あなたが好きな音、目指す音、欲しい音」

です。

IMG_4543.JPG

特にレコーディングやミックスという事に限定していうと全くもってこうなるとしか言えませんし、それが結局一番尊い。。。

みんな好きな音にしたくて、自分の奏でる音が一番素敵にかっこよく、アグレッシブに聴こえるように作品を仕上げたい。また、大好きなあのCDの音のようにしたい。

そういうのがあるはずです。

それが「いい音」。

ただし、この各人がそれぞれ持っているいい音というのは本人の経験によってどんどんアップデートされてゆきます。

たとえば僕なんて小学3年くらいに音楽に目覚めたのですが、家のオーディオのアンプを低音-10高音+10(つまり振り切りのキンキンスカスカ)にしたのが一番いい音で気持ちがいいと思ってました(笑)。

また、ベースなども弦が新しくてマーカスミラーみたいな音が最高で、ジェームスジェマーソン?なにそれ音わる。汚!って思ってましたし、

スネアのダスってのやバスドラのドーンて音も「だっせーーー!」スネアはやっぱスパンスパンいっててキックはバチバチタイトなやつ最高!←ありがちすぎる。

と、思ってましたもの。(笑)

今はそんなことは思いません。というかそういう音の良さも経験的にわかるけどもそれだけではないし、むしろその音なんてドラムのいい音の数パーセントにも満たないと思うわけです。

つまり「その音がいいという気持ちは良くわかります」

という感覚。(笑)

ただ、世の中の色々な音楽や表現、様々な演奏家ミュージシャンに接するにつれ、いい音というのは沢山あって、しかし、大海原から一本のボトル、そういい音の入ったボトルを探すくらい大変でもあるという事に気がついたわけです。

それを探す事が演奏家やクリエイターにとっての自分探しでもあるし、表現活動でもあり生涯追い求めることであるのだろうと。

先に提示した4つの「いい音」はあたりまえの常識的な考察でしかありません。

あとは、自分の音楽にとっていい音とは何か?どの楽器をどう奏でるべきでどうそれを身につけるか。

そして、レコーディングするならそれをどう録ってミックスすべきか、プロデューサーやエンジニアにどう伝え理解してもらうべきか、そしてまたそれを伝える訓練だったり感性を磨く事ができるか。

そこに最後はたどりつきます。

なので、いい音が何かわからなければ、手っ取り早くは最初の4つを見つけて聞き込み(なんなら教えます(笑))、

さらに5つ目の自分にとってを探す旅にで出掛けましょう。

先の4つについてはものの半年もあれば理解出来るはずです。

「真のいい音というのはその四つの複合体なのですよ。」

そして、その4つを理解できていようといまいと江戸前さんといい音を徹底的に話し合い、議論し、試行錯誤して一つの曲いや、作品を作ってみませんか?

売れ線な音、売れ線な処理、流行りの音像、「音というのは」それだけではないと思うよ、

と、

いう結びになるのでございます。

モノから立体まで、

ハイファイからローファイまで、

琵琶からロック、ジャズ、クラシック、メタル、歌謡曲まで。

幅広い様々ないい音があるよー!

一緒につくろう!

(笑)

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メタルのキックのヒント!

エドマエの考えるいい音シリーズ、NO.5はただいま執筆中であすにはUPします、が、ここでお茶を濁す訳ではありませんが、ひとつバスドラサウンドのヒントを。

 

幅ひろーく『メタル』という場合の基本のキックサウンドは、アタック感と分離そしてローのタイトさでしょう。それと実はもう一つのポイントがあり、それは「バスケットボールサウンド」と呼ばれるトーンをどれだけ生かすか!というのが大事であると言う事です。 
バスケットボールサウンドとは某メーカーの方がたが使ってる用語ですが、ノーミュートの時にマイクを穴から突っ込んだ場合に得られる独特の筒内反射によるトーンの事をさします。(マンホールの中のそれ)

一般のジャンルのキックサウンドではむしろ汚いサウンドになってしまう事の多い「要素」なのですが、一部の特徴的なメタルのキックには不可欠な音色で、ただミュートしてアタック出して分離良くしたのでは得られない深みを出せます。

ただし、このバスケットボールサウンド、ミュートとは相反するので、かなりの精密なチューニングとセッティングが必要になります。
ヘッドの選定ももちろんですが、ビーターの選定など重要ポイントは多いです。
ちなみにツーバスはツインペダルワンバスのほうがいいとも言われますね。
チューニングの左右誤差を無くす意味もありますが、次ショットした時に直前の音が確実にミュートされますから。

topマイクの立て方も重要です。被りすぎずしかもバスドラの艶の部分はしっかり押さえなくてはなりませんし、低域位相も難しい問題です。

mixで単にアタックと分離だけに拘って事後処理をしただけでは到底あのような音にはならないですね。(江戸前としては、ここはあえて『音源sampleを貼付ける手法』は無視していますが。)

結局元音。コレに尽きるのが生ドラムの醍醐味ですね。

(音を差し替えるのがもの凄く一般的ではありますが。このジャンルは。ソレがジャンル感と時代感、だと思いますけれども。)

初出 2014.6/10
 

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ピーキーな痛い音って何?ドラムをヒントに考える。

コージーパウエルの遺品のset........

コージーパウエルの遺品のset........

打楽器に限らず「音を鳴らすための物体」にはその振動の限界値というか飽和値ってのがある気がします。ベースでもこれ以上強くピッキングしてもあとは音が引っ込むだけみたいな限界点。

例えば、ドラムのショットやピッキングを『コンクリートに鉄球を当ててどれくらいの力でぶつけると、振動音だけの状態を越えてコンクリートが破壊されるのか?』と考えてみましょう。
楽器にも実際に破壊はされずとも振動の限界値がある。それは振動体としての限界値かもしませんし、それを拾ってる側のマイクやピックアップの限界値かもしれませんし、耳の限界値かもしれませんが。
簡単に言うとそれぞれ楽器には『鳴らし切る』為の適性な強さってのがあるわけです。ドラムでいいますと、その楽器の振動特性に対してどんな強さでどう叩くかでサウンドが決まってきます。

そこらへんがなんか実は色んなドラムメーカーの個性というか、特性のモトなのかなと最近思い始めました。例えば、泣く子も黙るソナーなどは音がデカく、パワーへの柔軟性も広い印象ですね。
ただしそれも適性なショットをしなければ生きてこない部分もある。様々なメーカーの色んな機種、しかも色んな状態のモノの適性を瞬時に判断して、ふさわしいショットで叩いてるドラマーさんが常にいい音を出してるのかな?と思います。
楽器はちがいますが、持ち運びが不可能なピアニストなどはその最たるものでしょう。
(ベンフォールズは持ち運んでるってか?ホロビッツは持ち運んでるって?知るかwww 次元が…..w)

どこかにピークのある特性のスネアがあるとすると、そこを越えたとたん耳やマイクではそのポイントから歪み出しますから、ピーキーなスネアほどショットに気をつけるべきなのかな?と、ドラムを完全客観視できるドラムを全く叩かない僕などは、意外とドラマーさんを見ていて聴いていて、感じるポイントでもありますね!
例えばキンキンカンカンでスカスカな感じの音なスネアがあるとして、それはもしかしたらもっと優しいショットの方がいい音がするのかもなー、と思ったり。
そのへんの見極めがドラマーさんには大事なポイントなのかも、しれません。

とにかくスネアでもシンバルでも手に返ってくる感触といいますか、身体感覚的な『叩いてる感』だけで叩くのは危険です。
また、多くのドラマーは耳の高域が落ちてるはず。耳の悪い人は音色バランスが崩れていてやたらHIを上げたがったりしますが、スネアやシンバルの好みの傾向も、そういった要因が間違いなくあると見ています。

それは全くドラムを叩けない叩かない僕であるからこそ言える部分だ、という勘違いした自負に襲われているわけです(笑)

初出 2014 6/12

 

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